シングスマネジメントがコンサルティングの現場で行うメソッドの一つ「改善サイクル」を紹介します。
「改善サイクル」と聞いて、どんなことを想像しますか?
どのようなキーワードが思い浮かびますか?
いろいろ頭に思い浮かぶと思いますが、
そこに共通して根幹を成すものに「ものごとをよくする」があると思います。
ものごとをよくするアプローチも PDCAサイクルからトヨタ生産方式など管理手法や
デザインシンキングをはじめとする思考法などたくさんあります。
事実そこから得られる知見もたくさんあります。それだけの蓄積が豊富にあります。
ところが、それらのアプローチは、導入部分が難しく、
始めるにあたって相応の知識を求められたり、求められるもののハードルが高かったりします。
アプローチで役に立つものは、現場に立脚していることが必須条件です。
かつ、できるところから容易に実践できるを満たす必要があります。
理論理屈が先行して、どの手法がいいか等の議論が多いですが、
経営者や現場のリーダーは、実践が何よりも優先ということを知っています。
現場を見ない知識、論理は、学問や議論では通用しますが、現場ではほとんど役に立ちません。
そこでシングスマネジメントでは、初歩的なアプローチから始めています。
改善サイクルの基本は、「ありたい姿に向かって改善したいことを改善する」
ただそれだけです。
これはアプローチではなく法則にあたるものと考えると分かりやすいかもしれません。
改善することで、初めてそれがいいのか。ダメなのか明確になります。
いいのならさらに発展させる。ダメならダメなりに直してよくする。
その繰り返しで発展させ続けることが「改善サイクル」の神髄です。
こうしてみるといたってシンプルですが。
『言うは易く行うは難し』でもあります。
シングスマネジメントでは、
すこしでも実践できるように
「改善サイクル」を体系化としてまとめ上げて活用しています。
それが以下のフロー図です。
フロー図を見て分かるとおり、
「改善サイクル」は、2つのサイクルで成り立っているのが分かると思います。
一つの外側にある大きなサイクルは、発展サイクル。ありたい姿・目標から成果達成、さらなる発展までのサイクル。
もう一つの内側にあるサイクルは、実践サイクル。課題を解決する改善を実践するサイクル。
基本的な形は以上です。
この2つのサイクルを通じて発展させ続けることができるようになっていきます。
よく見かけることに。
いろいろ手当たり次第にやっているけれど、
「達成感がない」
「手応えが感じられない」
「成長発展の感触が全く得られない」
「停滞ぎみだ」
と悩んでいる方をよく見かけます。
なぜそうなるのか?
「改善サイクル」で診ると、実践サイクルだけを行っていることがほとんど。
いくら試行錯誤で実践しても、目の前の成果は積み上がってきますが、達成はありません。
達成は、発展サイクルで得られるもの。
そこで、発展サイクルを入れると、事態は徐々に変わっていきます。
達成とは、つまるところ、当初の目標を果たすこと。と同時に新しい取り組みや目標を見出すことです。
面白いことに現場で「改善サイクル」を活用すると、この「改善サイクル」自体が発展していきます。
つまり、活用している当事者が成果の達成を共有することに従い、「改善サイクル」の基本的な形が進化する。
当事者ならではのやり方に発展して、さらによくなっていく螺旋状の上昇サイクルに入っていく。
このようにコンサルティングの現場では実践が物を言います。
シングスマネジメントでのコンサルティングやサービスの開発にも「改善サイクル」がベースにあります。
事業の持続的・長期的な成長・発展に貢献できるように「改善サイクル」を深めたいと思います。